マレーシア政府が国を挙げて取り組む観光促進キャンペーン「Visit Malaysia 2026(VM2026)」が2026年に本格始動しています。観光客が増えるということは、在住の私たちの暮らしにも「イベントが増える」「観光地や空港が混みやすくなる」といった形で関わってきます。今回は、公式に確認できる数字をもとに、VM2026の全体像と在住日本人としての向き合い方を整理します。
Visit Malaysia 2026(VM2026)とは
VM2026は、2025年に発表され、観光イヤーである2026年は1月1日の全国一斉歓迎イベントで本格始動した、マレーシア観光局(Tourism Malaysia)主導の国家的な観光促進キャンペーンです。1年を通じてマレーシアの多様な文化・食・自然を世界に発信し、訪問者と観光収入の拡大を目指します。
当初に掲げられた公式目標は、外国人訪問者数 3,560万人、観光収入 RM1,471億(約330億米ドル) でした。
追い風となった2025年の記録
VM2026には、その前年に積み上がった強い実績という追い風があります。
- ●2025年の外国人訪問者数は 4,220万人。前年比 +11.2%、コロナ前の2019年と比べても +20.4% という過去最高水準でした。
- ●この数字は東南アジアで最多で、2位のタイ(3,290万人・前年比-7%)を上回り、地域の「観光チャンピオン」と評されています。
- ●アフマド・ザヒド・ハミディ副首相は、この2025年の実績をVM2026に向けた「確かな土台」と評価しました(ベルナマ通信報道)。
なお、当初の訪問者目標である3,560万人は2025年の実績がすでに上回っており、一部報道では2026年に向けて4,300万人超への上方修正にも言及されています。数字には出典による幅があるため、本記事では公式に確認できる目標値(3,560万人/RM1,471億)を基準として紹介しています。
キャンペーンの中身
VM2026では、訪問者を迎えるための投資と催しが大幅に拡充されています。
- ●過去最大規模の予算—政府は観光振興に RM5億5,000万(5.5億リンギット) を投じるとされています。
- ●300を超える文化イベント—パレード、食の祭典、伝統芸能、地域の祭りなど、年間を通じて全国各地で300以上の文化イベントが予定されています。
在住日本人にとってのVM2026
観光イヤーは、長期滞在する私たちの生活にもいくつかの形で影響します。あくまで在住者目線での見立てとして、次のような点を意識しておくとよいでしょう。
- ●楽しめる機会が増える—各地で文化イベントやフェスティバルが増えるため、週末のお出かけや子どもの体験の選択肢が広がります。地域の催し情報をこまめにチェックする価値があります。
- ●観光地・空港は混雑しやすい—訪問者増にともない、人気の観光地や主要空港、連休前後の移動は混みやすくなることが予想されます。旅行や帰省の予約は早めが安心です。
- ●来客・帰省のタイミングとして好機—国を挙げて「歓迎ムード」が高まる年です。日本から家族や友人を招く、あるいは国内を案内するには、イベントが豊富で雰囲気のよい1年といえます。
- ●宿泊需要の高まりに注意—大型イベント開催地周辺ではホテル需要が高まる可能性があり、出張や旅行の宿は早めの確保が無難です。
まとめ
VM2026は単なるスローガンではなく、過去最高だった2025年(4,220万人)の勢いを受けた本格的な観光イヤーです。在住者にとっては「楽しめるイベントが増える一方、人気スポットは混みやすい」という二面性を意識しつつ、この1年ならではの催しを上手に楽しみたいところです。
参考: マレーシア観光局(Tourism Malaysia)VM2026公式発表 / Skift(VM2026目標 3,560万人・観光収入RM1,471億≈約330億米ドル, 2025年1月) / VnExpress International(2025年実績4,220万人・前年比+11.2%・2019年比+20.4%、東南アジア最多、2位タイ3,290万人) / US-ASEAN Business Council(観光振興予算RM5億5,000万) / Bernama・New Straits Times(アフマド・ザヒド・ハミディ副首相「確かな土台」コメント・年間300超イベント)。情報は2026年6月時点。目標数値は出典により幅があるため、最新の公式発表もあわせてご確認ください。
