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インタビュー・人物特集公開: 2026/8/26schedule6分で読めます

会社員からプロへ、29歳で覚悟の転身 ― ピックルボール日本代表・羽澤未宥選手が語る競技の魅力と、有明が育てた国際大会

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テニス・卓球・バドミントンの要素を併せ持つ「ピックルボール」。米国で競技人口が急増し、日本でも競技者が増えつつある。オフィス家具メーカーの会社員から転身し、日本代表に選ばれた羽澤未宥(はざわみゆう)選手が、スポーツメディア「MELOS」のインタビュー(2026年8月24日公開)で競技の魅力やコンディショニング、今後の目標を語った。本稿では同インタビューの要点を紹介するとともに、本人公式サイトの戦績と、国内で開かれている国際大会の広がりを重ねて、羽澤選手の現在地を整理する。

卓球でもテニスでもない ― ピックルボールという競技

羽澤選手はピックルボールという競技をこう表現する。

「テニスと卓球とバドミントンを掛け合わせたようなスポーツです」(羽澤選手、MELOSのインタビューより。以下同)

米国でこの数年、競技人口が急増した背景には新型コロナウイルス流行期の影響があるとされる。屋外で人と距離を保ちながら楽しめる競技だったことが普及の追い風になったと、羽澤選手はMELOSの取材に説明している。

会社員からの転身、そして日本代表に

羽澤選手は1995年6月5日生まれ、千葉県出身(本人公式サイトより)。小学3年生から硬式テニスを始め、東京学館浦安高校、駒澤大学とスポーツ推薦で進学し、大学4年生まで体育会テニス部で選手活動を続けた。大学卒業後は大手オフィス家具メーカーの株式会社オカムラに入社し、趣味で続けていたテニスの縁でピックルボールの体験会に誘われたのが競技を始めたきっかけだったという(同公式サイトより)。

スポーツ経歴メディア「アスカツ」の記事(YouTube番組「アスリートキャリア」での本人の発言を紹介したもの)によれば、羽澤選手はその後29歳で7年間勤めた会社を退職し、プロのピックルボール選手として歩み始めたという。2025年2月から活動を本格化させたこと、2024年10月に日本代表選手(女性は2人のみ選抜)に選ばれインドで行われた国際大会にも出場したことは、本人公式サイトに記載がある。

誰でも始めやすい競技

競技の魅力について、羽澤選手は次のように語る。

「始めるハードルがすごく低いので、誰にでも勧められるところが一番の魅力だと思っています」(羽澤選手)

卓球より大きいボールとパドルを使うため空振りしにくく、テニスに比べて打点が体に近いぶん距離感もつかみやすい競技だという趣旨をMELOSの取材で説明している。

「気づいたら体重が落ちていた」― 心と体の変化

もともとダイエット目的ではなく趣味として始めたピックルボールだったが、続けるうちに体重の変化を実感したという。

「3〜4kgくらいは体重が落ちたと思います」(羽澤選手)

息が上がるほどの激しさはないが運動量はしっかりあり、無理なく汗をかける点が魅力だとも語っている。パソコン作業が中心だった仕事の日々から一転、競技を通じて人と関わる機会が増え、気持ちの面でも前向きな変化があったとMELOSの取材で振り返っている。

「最初はお尻が筋肉痛に」― 独自のケアとコンディショニング

見た目以上に体を使う競技で、始めた当初は意外な部位に筋肉痛が出たという。

「私は最初、お尻が筋肉痛になりました」(羽澤選手)

ボールがあまり弾まないためパドルを下から入れる際に自然と腰を落とす動作が増え、お尻の筋肉を使うことが理由だと説明している。ストレッチやマッサージ、フォームローラーなどでのケアを日常的に行い、食事では毎食のタンパク質摂取を意識しつつ、糖分はなるべく果物から摂るようにしているという。

プレッシャーとの向き合い方、目標とする存在

試合ではまだプレッシャーを完全にはねのける方法を模索中だとしつつ、練習でうまくいった感覚を思い出し目の前の一球に集中するようにしていると語る。国内にはまだ専門のトレーナーやトレーニング方法が少ないため、海外トップ選手のSNS動画を参考にしているという。尊敬するアスリートとして、テニスの錦織圭選手の名を挙げている。

主な大会成績(本人公式サイトより)

大会名クラス結果開催日
PPA Tour Australia Gold Coast19+ Women's Single/Doubles(4.0以上)優勝2025年6月5日〜8日
UTR Pickleball Japan Tour女子ダブルス準優勝2025年5月10日
PJFホノルルオープン チャレンジマッチ団体戦優勝2025年2月15日
PJF Pickleball Championship in JAPAN 2024MIXダブルス(Skill 4.5・Age 8+)優勝2024年12月15日
JPA KINTO CUP 2024福岡女子ダブルス(オープン)優勝2024年10月13日
JPA TOP TOUR 2024 HAMANAKO女子ダブルス(オープン プレミアクラス)優勝2024年10月6日
JPA 東急リゾートステイ小田原MIXダブルス(オープン)準優勝2024年8月4日
JPA TOP TOUR 2024 TOCHIGIMIXダブルス(19+ プレミアクラス)優勝2024年6月16日

有明が育てた国際ピックルボール大会

本人公式サイトのプロフィールには、初出場の国内公式大会でMIXダブルス優勝・女子ダブルスベスト4を獲得して以降、国内公式大会ではすべて準優勝以上の成績を残し、「日本初の有明で行われた国際大会では金メダルを獲得」との記載がある。上記の戦績表にある「PJF Pickleball Championship in JAPAN 2024」(2024年12月15日・MIXダブルス優勝)は、2024年12月12〜15日に東京・有明テニスの森公園で開催された「PJFピックルボールチャンピオンシップス2024 in Japan」の会期と一致する。同大会は海外13の国・地域から約700人が参加し、日本初の大規模な国際ピックルボール大会と報じられた。翌2025年12月10〜13日に同じ有明で開かれた2025年大会は18の国と地域・約1,300人規模へと拡大しており、国内での国際大会が急速に育ってきていることがうかがえる。

普及のカギは「コート」

日本での普及に必要なことを問われ、羽澤選手が挙げたのは競技用コートの数だった。

「バドミントンコートとサイズが同じなので、体育館でネットを低く張ってプレーしている人もたくさんいます」(羽澤選手)

気軽にプレーできる場所が増えれば競技はさらに広がるはずだとし、施設側の理解も少しずつ進んでいると手応えを語っている。

参考: MELOS「なぜ世界中で大流行?ピックルボール日本代表・羽澤未宥選手に聞く『ハマる理由』」(2026年8月24日、聞き手・MELOS編集部)/アスカツ「ピックルボール日本代表・羽澤未宥が語る競技人口1年で10倍の奇跡」/羽澤未宥選手公式サイト

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