マレーシアでは2025年から、年間の学費がRM60,000を超える私立・インターナショナルスクールの生徒に、6%のサービス税(SST: Sales and Service Tax)が課されるようになりました。学費そのものの値上げとは別に「税」として上乗せされるため、上位学年にお子さんを通わせる在住日本人家庭にとっては、年間予算に直接ひびく変更です。本記事では、何が・いつから・いくらくらい変わるのかを、在住者の視点で整理します。

何が変わったのか

これまでマレーシアの学費は基本的にSST非課税でしたが、2025年のSST制度拡大により、教育サービスのうち「年間学費がRM60,000を超える生徒」分が6%課税の対象になりました。

  • 課税されるのは、年間学費がRM60,000を 超える 生徒(学年・コースによって対象かどうかが分かれます)
  • 税率は 6%
  • 請求書(インボイス)に、学費とは別の項目として明記されます
  • 国籍を問わず適用されます(マレーシア人・外国人とも)。OKUカードを持つマレーシア人など一部の例外を除く

つまり「学費が高い学校・学年ほど、税の上乗せ額も大きくなる」仕組みです。

適用開始日は学校によって違う

ここが見落としやすいポイントです。制度の枠組みは国全体で共通ですが、各校が適用を始めた日付は同じではありません。

学校(例)SST適用開始
Taylor's International School(KL/Puchong)2025年7月1日
Mont'Kiara International School(M'KIS)2025年7月1日
The Alice Smith School(Primary/Secondary)2025年9月1日

請求のタイミングや学期の区切りによって、実際に上乗せが始まる月が前後します。在籍校からの公式アナウンス(料金スケジュール)を必ず確認してください。

いくらくらい変わるのか(試算)

6%という数字は小さく見えますが、マレーシアのインター校の学費水準では無視できない金額になります。

  • 年間学費 RM70,000 の場合 → SST 約RM4,200/年
  • 年間学費 RM100,000 の場合 → SST 約RM6,000/年
  • 年間学費 RM118,000 の場合 → SST 約RM7,080/年

※「RM60,000の超過分のみ」に課税か「全額」に課税かは、各校の運用・告知に従ってください。上の試算は全額に対する単純計算の目安です。上位学年(特にSecondaryやIBDPなど学費が高い課程)では、年間で数千〜1万リンギット規模の追加負担になり得ます。

学費が60,000リンギット未満の場合は?

年間学費がRM60,000以下の学校・学年は、現時点ではSST6%の対象外です。学費が比較的抑えめのインター校や、低学年(幼稚園〜小学校低学年)では対象にならないケースが多くあります。ただし学費は毎年5〜10%程度値上がりするのが一般的で、進級・値上げによって翌年に基準を超えることもあります。「今は対象外」でも、上の学年に上がるタイミングで確認しておくと安心です。

在住日本人家庭が今すぐできること

  • 在籍校・志望校の料金ページを確認SSTの適用有無・開始日・対象学年が公式に告知されています
  • 年度予算を「税込」で組む見積もりや家計シミュレーションは6%を上乗せした金額で
  • きょうだい割引・前納割引との関係を確認割引後の金額がRM60,000を超えるかどうかで対象が変わる場合があります
  • 学費以外の費用も再確認登録金・EAL(英語サポート)費・施設費なども課税対象に含まれることがあります

まとめ

2025年からのSST6%は、「学費が上がった」のではなく「高額学費に税が上乗せされるようになった」変更です。RM60,000という基準を境に、上位学年ほど影響が大きくなります。学校選び・年度予算の段階で、学費は税込で考えるのが新しい前提になりました。最新の適用範囲・金額は必ず各校の公式料金ページでご確認ください。

⚠️

本記事はマレーシア政府および各校の公開情報をもとにした一般的な解説です。個別の税額・適用可否の判断は、在籍校の財務部門や税務の専門家にご確認ください。