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海外リーグ深掘り公開: 2026/9/4schedule7分で読めます

PPAツアー2026-27シーズンが開幕 ― 新統合ランキング制度を実戦初適用、日本ゆかりの新パートナーシップにも注目

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米ノースカロライナで2026-27シーズンが開幕

プロピックルボールの世界最大級のツアー「Carvana PPAツアー」の2026-27シーズンが、米ノースカロライナ州キャリーのCary Tennis Parkで開幕した。会場となっている「Veolia Pickleball National Championships」は2026年8月31日から9月6日までの日程で、シーズン中に4つ設定される最上位カテゴリ「メジャー(Slam)」の第1弾にあたり、各部門の優勝者には2,000ランキングポイントが与えられる。エントリーは1,400人を超える大規模大会だ。

日程は8月31日(月)のプロ予選から始まり、9月1日(火)に本戦がスタートした。The Dink Pickleballが伝えた放送日程によれば、9月1日が128回戦・64回戦、2日が32回戦、3日が16回戦、4日が準々決勝、5日が準決勝で、9月6日(日)の「チャンピオンシップ・サンデー」に決勝を迎える。本稿執筆時点(2026年9月4日)は準々決勝の日にあたり、大会の決着はまだついていない。

新ランキング制度「World Pickleball Rankings」が実戦初適用

PPAツアーは2026年8月5日、男女ダブルス・ミックスダブルス・シングルスの3種目の成績を50%・35%・15%の比率で合成する新ランキング制度「World Pickleball Rankings」を発表していた(本サイトでも既報)。米専門メディアThe Kitchen Pickleballによれば、今回のキャリー大会がこの新制度の実戦初適用となる大会だという。ランキングは各選手の直近52週における上位14大会の成績から算出され、大会への出場権や上位選手への1回戦免除(bye)、そしてシーズン最終戦「PPA Finals」(男女各上位8名が3種目すべてを戦う)への出場資格を左右する仕組みだ。

コートにも新技術 ― 自動ライン判定システムを8面に導入

運営面でも変化があった。PPAツアー創業者兼CEOのコナー・パードー(Connor Pardoe)氏によれば、スポーツテック企業PlayReplayと提携し、8面のコートにAIによる自動ライン判定システムを導入した。ネットポストに設置した4台のカメラでアウト判定・フットフォールト・キッチン(ノンボレーゾーン)反則などを検知し、コート上でリアルタイムに判定を告げるほか、選手が判定に異議を唱えて再生映像を確認できるチャレンジ機能も備える。PlayReplay社CEOのハンス・ルンドスタム(Hans Lundstam)氏は、提携発表時に「我々の目標は、審判におけるストレスとヒューマンエラーを減らすことだ。テニスでは我々のAIシステムがライン判定を一変させた。ピックルボールにも同じ明確さと公平さをもたらせることを楽しみにしている」と述べていた。なおチャンピオンシップコートのみ、今夏のMLP(メジャーリーグ・ピックルボール)で使われたOwl AIによる映像判定方式が引き続き採用される。

ダブルスは組み合わせが変動、上位には「復活コンビ」も

新シーズン開幕にあたり、男子ダブルスの上位シードには次のような顔ぶれが並んだ。

  • 1位シード: ベン・ジョンズ&ゲイブ・タルディオ組(2026年を通じて無敗のまま継続)
  • 2位シード: アンドレイ・デスク(Andrei Daescu)&クリスチャン・アルション組(2025年に金メダル3個・銀メダル6個・銅メダル3個を共に獲得したコンビが再結成)
  • 3位シード: ヘイデン・パトリキン(Hayden Patriquin)&フェデリコ・スタクスルード(Federico Staksrud)組(開幕前日の8月30日に決着したMLPファイナルズでは敵味方に分かれて対戦したばかりで、最後に2人でペアを組んだのは昨年11月のPickleball World Championships優勝時だった)

The Kitchen Pickleballは、2位・3位シードがいずれも過去に好成績を残したコンビの「復活」である点を、新シーズンの見どころの一つに挙げている。

日本ゆかりの新パートナーシップに注目

今大会でとくに日本のファンの関心を引きそうなのが、男子ダブルス4位シードの新パートナーシップだ。JWジョンソン(JW Johnson)選手が、これまで組んでいたCJクリンガー選手と離れ、ハワイ・ホノルル出身の若手有望株タマ・シマブクロ(Tama Shimabukuro)選手と新たにペアを組んだ。The Kitchen Pickleballはこれを「今大会が初めての組み合わせ」と伝えている。なおシマブクロ選手は、2026年7月のPPA ASIA 500 Sansan東京オープンで船水雄太選手と組んで男子ダブルスを制している(本サイト既報)。今大会では、その船水選手とは別のペアで臨むことになる。

この新パートナーシップについて、PPA運営元のオウンドメディアpickleball.comのプレビュー記事は懐疑的な見方を示している。同記事は、シマブクロ選手が将来を嘱望される若手である一方、今回の組み合わせでは彼が右サイドに入ることになり、これまで右サイドでのプレーではあまり結果を残せていないと指摘。他のプロ選手たちに聞いても、今回の新パートナーシップの中で最も長続きしなさそうだと見られている組み合わせだといい、執筆者自身もその見立てに同意すると記している。

一方、同じ男子ダブルスには、日本のトッププレーヤーである船水雄太選手がAJコラー選手と組み15位シードで参戦している。pickleball.comのプレビュー記事によれば、もしシード通りに勝ち上がった場合、ジョンソン&シマブクロ組と船水&コラー組が対戦する組み合わせになるという(あくまでシード通りに進んだ場合の見通しで、実際の対戦が実現するかは今後の結果次第)。

シングルスは絶対王者が続投、新顔の挑戦にも注目

女子シングルスでは、1位シードのアナ・リー・ウォーターズ選手が引き続き主役だ。The Kitchen Pickleballが8月31日時点で伝えたところでは、同選手はPPAツアーのシングルスでは824日間負けなしの記録を継続中だという(The Dink Pickleballは9月2日時点で825日、Yahoo Sports掲載のフォーブス記事は「2024年6月以降ツアーのシングルスで無敗、出場した25大会すべてを制した」と伝えている)。今大会からAPPツアーより移籍してきたソフィア・スーイング(Sofia Sewing)選手(46位シード)が新たな挑戦者として名前が挙がっている。ドロー表ではウォーターズ選手が上半分、スーイング選手が下半分に入っており、両者が初めて顔を合わせる可能性があるのは決勝だけだ。ただしpickleball.comのプレビュー記事によれば、スーイング選手はシード順どおりに進んだ場合、32回戦で第9シード、16回戦で第8シード、準々決勝で第2シードのケイト・フェイヒー選手と当たる厳しい山に入っている。

男子シングルスは、この1年首位を行き来してきたクリス・ハワース選手が1位シード(今春だけで4個の金メダルを獲得し、他の誰よりも多い)。2位には、今夏のMLPファイナルズでMVPに選ばれたばかりのフェデリコ・スタクスルード選手が入った。3位のハンター・ジョンソン選手は2025年の大半で首位にあった実力者で、今春も2勝を挙げてトップ奪還を狙う。


参考: Yahoo Sports/Forbes(Todd Boss、2026年9月2日)、The Kitchen Pickleball(2026年8月31日)、pickleball.com、The Dink Pickleball、SportsTravel Magazine、Town of Cary公式発表、PPAツアー公式サイト。日程・ドロー等は2026年9月4日時点の情報。

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